建築施工管理技術検定

建築施工管理技術検定

施工管理技術検定には、建築と電気工事がありますが、ここでは建築施工管理技術検定についてご紹介します。

建築施工管理技術検定とは?

建築の施工管理、いわゆるセコカンに携わる者のための国家資格です。

施工管理は、建築工事の施工計画や施工図、工程管理、品質管理、安全管理など、多くの業務があり、工事を品質を守りつつスムーズかつ安全に行うためには、よい設計とよい施工技術だけではなく、よい施工管理が必要不可欠です。

よい施工管理には幅広い知識と経験が問われる為、このような国家資格検定が実施されており、この資格を持っていることが、プロフェッショナルの証になります。

どんな種類があるの?

建築施工管理技術検定は大きく1級と2級に区分されています。

後述しますが、2級は17歳から受けることが出来ますが、1級は受験資格取得の為には長い実務経験が必要で、それだけ難易度も高いです。 
また、2級には種別が3種類に分かれています。

級区分 種別 施工管理できる工事の種類
1級   全ての工事
2級 建築 建築一式工事
躯体 大工・コンクリート・鉄筋など躯体工事に関わるもの
仕上げ 左官・板金・塗装など仕上げ工事に関わるもの

 

受験資格は?

受験資格は学歴・技能検定・実務経験年数の3つの組み合わせになります。 
複雑な内容ですので、実際に受験を考えている方は、運営団体のホームページよりご確認ください。 
こちらではいくつか例を説明いたします。

2級

  • 大学の指定学科卒業+実務経験1年
  • 高校の指定学科卒業+実務経験3年
  • 学歴無し+実務経験8年
  • 該当する技能検定1級
  • 該当する技能検定2級+実務経験4年
  • 1次検定(学科)のみの受験であれば、満17歳以上であれば誰でも受験可能。

1級

  • 大学の指定学科卒業+実務経験3年
  • 高校の指定学科卒業+実務経験10年
  • 学歴無し+実務経験15年
  • 2級建築施工管理技術検定合格+実務経験5年
  • 2級建築士合格+実務経験5年

主任技術者や職業訓練、短大や指定学科以外など、上記以外のパターンや実務経験に見なさない仕事もありますので、受験の手引きを必ず確認することをおすすめします。

難易度・合格率は?

  1次(学科) 2次(実地)
  合格率 受験者数 合格率 受験者数
1級 40%程度 20000人程度 40%程度 15000人程度
2級 35%程度 30000人程度 30%程度 25000人程度

どちらの資格も難易度はやや高めです。しっかりとした対策を取らなければ合格は難しいと思います。
1級の合格率がやや高いように思えますが、受験資格を得ることが難しく、知識や経験の浅い方は受験すらできない為で、難易度が低いというわけではありません。

役に立つ?

合格し「施工管理技士」になると、建設業の営業所ごとに置く専任の技術者や工事現場に置く主任技術者及び監理技術者になることが出来ます。

建築工事現場の責任者になるためには、この施工管理技士または建築士などの有資格者でなければなりません

その為、これらの資格を取得することは、就職・転職・昇給にはとても有利に働きます。また、資格手当が出る場合も多いようです。取得費用を負担してくれる会社も多いようです。

現場管理の仕事や、施工会社であっても責任者や独立を考えている方はぜひ取るべき資格の一つであると言えます。

どんな試験内容なの?

試験は1次検定2次検定に分かれ、指定の有資格者以外は1次検定からの受験になります。

1次検定は、建築施工管理に関する学科試験です。
選択問題で、マークシートの試験方式です。内容は、建築学・設備・施工・管理・法規といった施工管理に関する幅広い知識を問われます。

2次検定は、記述問題択一問題の複合試験です。

記述問題には、施工経験記述や施工管理・工程管理といった内容が出題されます。
択一問題には、施工や法規といった内容から出題されます。

どうやって勉強したらいいの?

建築施工管理技術検定は、学歴と実務経験を合わせて受験資格を満たす場合が多いです。 その場合、仕事をしながらの勉強をしなければならないことになります。

現場管理の業務は大変忙しいですので、なかなか勉強時間を確保することが難しいです。試験内容は独学で勉強することも可能なレベルですが、効率の良い勉強方法として、やはり資格学校通信教育を利用する方が多いようです。

独学での勉強としておすすめしたい方法を少しだけご紹介します。

試験勉強は大きく分けて「インプット」と「アウトプット」に分けられます。

まずは「インプット
施工管理の幅広い分野の知識を問われます。
現場管理に従事していても、経験したことがない、見たことすらない工法や用語がでてきます。
まずはテキストを読みつつ、イメージの沸かない用語や工法、名称などをネットで画像検索し、画像と説明文で合わせて覚えていく方法です。
これをすることで、実際の現場のイメージが沸き、記憶に結び付きやすくなります。

次に「アウトプット
これはもうひたすらに繰り返し過去問を解く以外にありません。
幸い運営団体のホームページより過去問を見ることもできますし、書店で解説入りの過去問も容易に手に入れることが出来ます。

私はこの方法で、1級建築士学科を合格することが出来ました。
当たり前のことしか書いていないようですが、なんだかんだこれが確実で最短の方法かと思います。

申し込む方法は?

インターネット申込と書面申込がありますが、新規受験の場合は書面申込のみになります。

まずは運営団体のホームページより願書の購入をしてください。

まとめ

  • 「建築施工管理技術検定」は施工管理の国家資格で難易度はやや高め。
  • 大きく1級と2級に分かれ、難易度や受験資格が異なる。
  • 受験資格は学歴・技能検定・実務経験年数の3つの組み合わせ。しっかりと確認が必要。
  • 就職・転職・昇給にとても有利。
  • 試験は1次(学科・選択問題)と2次(実地・記述・選択問題の複合)

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